Nicole Russin-McFarland
ニコール・ルッシン・マクファーランド

時代を超えたオーケストラの美しさと現代的なサウンドの力強さを融合させ、壮大なスコアを生み出す作曲家ニコール・ルッシン・マクファーランドは、聴く人を物語の核心へと引き込む音楽の世界を創り上げます。スコアやダンスミュージックなどの制作を離れると、彼女は自身が命を吹き込んだ映画に出演することも多く、作曲家と映画監督、その境界を軽やかに越えていきます。
音楽
コネクト

「鏡の向こう側からの風景」
私は人生を通して、「ワンダーランド」という概念に恋をしてきました。そこはただアイデアが生まれる場所ではなく、アイデアと対話できる魔法の世界です。ルイス・キャロルにとって、それはオックスフォード大学の夢の中で訪れる場所でした。J・M・バリーはそれを「ネバーランド」と名づけ、彼の友人ロバート・ルイス・スティーヴンソンはそれを「宝島」として見つけました。あなたが愛するほとんどの文学作品や映画には、何らかの形のワンダーランドが存在しています。私が人生で初めて見つけた「ワンダーランドへのポータル」は、イリノイ州アーバナにある曾叔母と曾叔父の家でした。私はそこで、いつも大きな笑顔で何日も過ごしました。カントリーミュージックが流れ、アートやクラフト、音楽、そして曾叔母からの優しい励ましに囲まれて。人生で一番おいしかった家庭料理。なぜか毎日のちょっとした用事さえも冒険のように感じられました。思いつくままに物語を作り、フルートを持ち込んでおかしな小さな曲を書いたり、生まれる何十年も前の時代の魔法のような思い出話に耳を傾けたりしました。帰りたくなかったのを今でも覚えています。その後、中学三年生になる直前の夏、マンハッタンのとある秘密の場所で、再びワンダーランドを見つけました。今でも、ニューヨークに戻るたびにそこはポータルとして存在しています。そして18歳のとき、テキサス大学オースティン校のキャンパスでも出会いました。フライドポテト、ダイエットコークのラージサイズ、山のような教科書、そして音楽と映画の夢でいっぱいのノート。14歳のとき、映画館で『ロード・オブ・ザ・リング:旅の仲間』を観た私は、想像力に火がついたまま家に帰り、後に私の初めてのブロックバスター作品となる『タイムマシン』の構想を頭の中で描き始めました。ニュージーランド出身の無名の映画監督とそのパートナーが「ハリウッド映画を“中つ国”で作っちゃダメなんて誰が決めた?世界最大の映画を作るためにロサンゼルスに住まなきゃいけない理由なんてある?」と言ったように、それまで私は、映画はハリウッドの王族だけが作るものだと思い込んでいたのです。『ロード・オブ・ザ・リング』三部作は、ワンダーランドの中にいた中西部出身の私に、「誰だってできる。夢を見れば、それは現実になる」と教えてくれました。あの頃の私を、私は今も覚えています。というか、私は今もあの子です。計画する人。夢を見る人。作曲家。音楽家。映画監督。女優。あの少女の真実は、今の私自身によって監督され、作曲され、かつての私と今なお成長中の私の共作によって語られているのです。なぜなら、ワンダーランドに本気で飛び込むには、何よりもまず「恐れを知らない心」が必要だから。今の私の日々は、やさしいもので満たされています。ペットとのふれあい、料理、動物保護団体への寄付、そして外の自然の中で過ごす時間。私は外にいないと生きていると感じられない人間なのです。パブリックドメインの本や詩を読みながら、寝室の床に座って、草の上で、あるいは魔法を感じられる場所――ビーチ、庭園、砂漠、熱帯の空の下――で音楽を作っています。景色や“感じ”のある場所。もう、みんなに好かれたいとは思いません。本当に大切なのは、「真実のあるものを創ること」。そして、世界のどこかに、あなたのような人がいることを願っています。静かな魔法や、ゆったりとした美しさ、魂で語られる物語を信じてくれる人たち。映画でも音楽でも、私が創るすべての作品で、あなたと一緒にワンダーランドを旅したい。なぜなら私は、あなたのためにこの夢の国を築いているのだから。
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「誰もが自分だけのタイムマシンを持っているのでしょう。過去へと連れていくのは記憶であり、未来へと運んでくれるのは夢なのです。」
― H・G・ウェルズ


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